電話とFAXをパソコン(Ubuntu)に接続

電話機から出た線にモデムがつながり、USB でサーバーへつながる絵。線には 47 V と書いてある

板金工場の電話と FAX を、Ubuntuにつないでみました。安価なモデムとオープンソースのFAXソフトを組み合わせました。やってみると、つないだあとで初めて分かることがいくつもありました。

最大の知見は、サーバーを再起動すると電話が丸一日話し中になっていたことです。同じことをしてみたい方の役に立てばと思い、分かったことをまとめておきます。

電話の線について、先にお願いです。電話の線には、だれも使っていないあいだも数十ボルトの電気が来ています。つなぎ替えはモジュラージャックの抜き差しだけにして、線の中の金具には触らないでください。

やりたいこと

  1. 電話がかかってきたら、電話番号と時刻を自動で記録します。
  2. FAX を紙ではなくサーバーで送受信します。受信したFAX は PDF で読め、パソコンから送信できます。
  3. パソコン画面で連絡帳の相手に「かける」を押すと電話番号を押してくれます。

使ったもの

どれも数千円から 1 万円台くらいの市販品です。

電話やFAXの画面は業務ソフトの一部として自作しました。

つなぎ方

つなぎ方の図。光回線からホームゲートウェイへ。TEL1 はナンバー・ディスプレイのアダプターを通って、電話機と電話をかける用のモデムに分かれる。TEL2 は FAX 用のモデムへ。アダプターと 2 台のモデムは USB でサーバーにつながる

実線が電話の線、破線が USB のケーブルです。TEL1 の線には、電話機と電話用のモデムが並んでつながっています。

分かったこと

番号を知らせるには、回線の契約が要る

ナンバー・ディスプレイのアダプターをつないでも、はじめは何も出ませんでした。よく見ると、工場の電話機にも、もともと番号が出ていませんでした。調べてみると、回線にナンバー・ディスプレイ(番号を知らせるサービス)の契約がありませんでした。契約を足すと、かけてきた番号が読めるようになりました。

同じ型のモデムが 2 台あると、見分けにくくなる

2 台のモデムは同じ型で、製造番号まで同じでした。Linux は見つけた順に名前(ttyACM0、ttyACM1)を付けるので、再起動のたびに入れ替わるおそれがあります。そこで、差してある USB の口で見分ける(udev の)規則を書き、FAX 用と電話用に、いつも同じ名前が付くようにしました。

パソコンから電話をかけるときは、受話器を先に上げる

モデムで番号を回し、話すのは電話機で、という形にしました。はじめは「モデムが番号を回す → 呼び出しが始まったら受話器を上げる」順にしましたが、モデムが回線から離れたとたんに電話が切れてしまいました。モデムが回線をつかんでいるあいだは、あとから上げた電話機は回線をつかめないようです。

そこで、順番を逆にしました。

  1. 先に、電話機の受話器を上げます。
  2. パソコンで「かける」を押します。モデムが番号を回します。
  3. 回し終えたら、モデムはすぐ回線から離れます。あとは電話機でそのまま話せます。

ほかにも、次のことが分かりました。

電話線の電圧で、回線の様子が分かる

このモデムには、電話線の電圧を読む命令(AT-TRV)があります。回線をつかまずに読めるので、とても便利でした。事務所の線で測った値です。

線の電圧の目盛り。モデムが線をつかんだままは約 5.6 V、受話器が上がっているときは約 7 V、だれも使っていないときは約 46〜47 V

電話線の電圧
回線の様子 電圧
受話器が置いてある 約 46〜47 V
受話器が上がっている 約 7 V
モデムが回線をつかんでいる(次の話) 約 5.6 V

これを使って、「受話器が上がっていなければ、番号を回さない」ようにしました。上の、受話器を先に上げる順番を守らせるためです。

再起動のあと、丸一日、電話が話し中になっていた

いちばん大きな教訓です。

そこで、次のように直しました。

  1. 電話をかける道具は、起動するたびに、モデムへ「回線から離れる」命令を送ります。再起動のあとも、必ず回線から離れた形で始まります。
  2. 5 分ごとに線の電圧を読みます。低ければ、まず「回線から離れる」命令を送って読み直します。電圧が戻ればモデムがつかんでいたということなので、スマホに知らせます。戻らなければ、ほかの電話機が使っているので、60 分より長く続いたときだけ知らせます(受話器の置き忘れなど)。
  3. 「回線から離れる」命令は、そのモデムが離れるだけなので、ほかの電話機の通話は切りません。5 分ごとに送っても困りません。

FAX 用モデムは、電話の着信にも出ます

FAX の電話線が使えるかを確かめるため、携帯電話から FAX の番号へかけてみました。モデムが出て「ピー」と鳴り、相手の FAX を約 40 秒(測った値は 43 秒)待ってから、自分で回線を離して、待っている形に戻りました。

まとめ

コメント

まだコメントはありません。

URL・電話番号・メールアドレスを含むコメントは、サイトが承認してから反映されます。

送るには、ブラウザのスクリプトが要ります。

このページの QR コード

https://robo100.jp/000031